SWEET 19 BLUES
SWEET 19 BLUES(スウィート・ナインティーン・ブルース)は、日本の女性歌手、安室奈美恵の2枚目のオリジナルアルバム。小室哲哉・久保こーじプロデュースによるアルバムである。1996年7月22日に発売。PLAYBUTTONは2012年6月27日に発売。発売元はavex trax。
『SWEET 19 BLUES』 | ||||
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安室奈美恵 の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
1995年 - 1996年 Artworks Studio Baybridge Studio Heart Beat Recording Studio Image Recording Inc. Paradise Studio Komazawa Prime-Mix Studio Onkio Haus Record Plant Studios Sound Chamber TK Sequence 1102st TK Sequence 1103st TK Sequence 1104st Woodstock Karuizawa Studio | |||
ジャンル |
エレクトロニック[1] ポップ・ミュージック[1] J-POP[1] シンセポップ[1] | |||
時間 | ||||
レーベル | avex trax | |||
プロデュース |
TETSUYA KOMURO 久保こーじ | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
Allmusic link | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ゴールドディスク | ||||
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安室奈美恵 アルバム 年表 | ||||
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『SWEET 19 BLUES』収録のシングル | ||||
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ミュージック・ビデオ | ||||
「Body Feels EXIT」 「Chase the Chance」 「Don't wanna cry」 「You're my sunshine」 「SWEET 19 BLUES」 |
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。2017年10月) ( |
目次
解説
1996年7月22日にavex traxよりリリースされた。東芝グループの東芝EMI(現・ユニバーサルミュージックLLC)からリリースされた「DANCE TRACKS VOL.1」に続く2ndアルバム。日立グループのavex traxに移籍後、小室哲哉がプロデュース担当してから初のアルバム作品。
コンセプト
「SWEET 19 BLUES」、「...soon nineteen」のタイトル通り、当時もうすぐ19歳ということに因んで19曲収録された。
ジャネット・ジャクソンが好きという安室の音楽の好みを尊重したブラックミュージック色の濃いアルバムに仕上がった。楽曲の間に短いインタールードを挟む構成はジャネットの作品(『リズム・ネイション1814』、『janet.』等)に倣ったものである。
音色のコンセプトは「日本人の為に日本人が出来る・考えうる全てのブラックテイストを網羅し、ファンに提示する」「SWV・Total・ジャネット・ジャクソン等のメジャーなブラック系アーティストの音楽を聴いている人達にも、抵抗なく受け入れられる音作り」「19歳、またその世代の女の子の持つ世界の最もたるサンプルであり、日本人が心地よいと思うブラックテイストの集大成」としている[2]。
制作風景
アルバム制作にはその他、当時の小室哲哉プロデュース楽曲には欠かせなかった前田たかひろや久保こーじ、m.c.A・T(富樫明生)も参加した。
「Don't wanna cry」カップリング曲の「present」は、アルバムではセリフなしで新たに書き直された歌詞で収録された。作詞者の前田たかひろ曰く、シングルカップリング曲の続編というべきものがアルバム曲「present 2」。
タイトル曲の「SWEET 19 BLUES」は、翌月8月にリカットされた。カップリング曲も同じくリカットの「Joy」。「Joy」は、m.c.A・T(富樫明生)とのデュエットナンバー。
新曲・既存曲の新規録音の為に、海外のミュージシャンとマネジメントスタッフが来日し小室のプライベートスタジオに集合した[3]。
歌入れは割と自由が利き、「安室がスタジオで歌った後、安室がいいと思ったら、それがOKテイク・『もう一度歌いたい』と思ったら再挑戦」という方針だった[2]。歌入れの現場に参加したのは安室と担当ディレクターだけだった。スケジュールは安室の「前もって詞を渡されるとかえって結果が良くならない」という意向から、安室がスタジオ入りしてから歌詞を受け取り、その日の内に1曲を終わらせた[4]。
リリースマーケティング、プロモーション
100万枚プレスする毎に、ジャケットを変えるプロモーション方法も話題を呼んだ(計4種類)。小室は「どうやったら彼女に近づけるか」というマニュアルを示すために安室はノーメイクで撮影に出てもらったという[5]。
実は5種類目・6種類目の予定のジャケットもあった(雑誌「TK GATEWAY TRAIN」に掲載された)
ヘッドフォンをすると音が立体的に聞こえる、NTTの音像定位技術を使ったトラックが存在する。(M-1,2,3,19の計4曲)
チャート成績
- 初週で192.2万枚、8週目で300万枚を突破し、記録的なメガヒットとなった。当時のオリコンにおけるアルバム初週売上と女性ソロ歌手のアルバム累計売上で共に歴代最高を記録した。
- オリコン1996年間アルバムチャート2位。
- オリコン1996年間アーティストセールス1位。
- 歴代アルバム売り上げ13位。
批評
平山雄一は「メロディアスなユーロビートは高い声の魅力を引き出すことに重点を置いている」「『PRIVATE』のラップは中域のつぶやく様な声に集点を当てて安室の別の顔を見せてくれる」「雨のSEで始まる『Rainy DANCE』は往年のブラック・コンテンポラリーを思い出させながら、思い切り大人っぽい面を強調する。19歳の安室の1つの可能性だ」「全体的に英語詞のノリに少々無理があるのと、もう少し安室が歌い込んでからレコーディングしてほしかったのが残念だが、日本語詞のキレは相変わらず良い」「セクシーなジャケットと合わせて彼女の"♪誰も見たことのない顔"に出会う。エステやケータイのスキマに吹く風を、小室と安室は『プライベート』というキーワードを通して描いている」と評している[8]。
前田たかひろは「今回のアルバムはラップの入った曲が多いけど、それを短期間で形にしてしまった。彼女は本当に天才だ」「もし全曲英語で歌ったら、どこの国でも通用する」と振り返っている[4]。
三田格は「小室哲哉はジャム&ルイスではなく、1人ストック・エイトキン・ウォーターマンだった。安室とは見ていた10年前が違った。悲劇の大セールスじゃん」と評している[9]。
楽曲解説
- PRIVATE
- 日産自動車「S-RVシリーズ」初期CMで使用していた楽曲は「DRIVING ON」[10]であり、一部歌詞・メロディとキーが異なる。(作詞は小室単独)アルバム収録の際に「PRIVATE」へと改められた[要出典]。後期CMではアルバムと同一のヴァージョンが使用された。
- Don't wanna cry (Eighteen's Summer Mix)
- 5thシングルのリミックス。グルーヴ感を出すためにシングル盤では打ち込みのベースを生音に差し替えた[3]。オリジナルにはなかった歌詞が追加されている他、若干だが、次の「Rainy DANCE」で雨の効果音が流れ、そのまま繋がるように加工されている。
- Chase the Chance (CC Mix)
- 4thシングルのリミックス。バンドサウンド中心のアレンジを施した[3]。
- present
- シングル「Don't wanna cry」に収録された同名の楽曲の「その後」をテーマに歌詞を書き換え、コーラス・サックスのパートを更に追加した[8]。
- Interlude〜Don't wanna cry Symphonic Style
- シングル「Don't wanna cry」が交響曲風にアレンジされたインタールード[8]。
- You're my sunshine (Hollywood Mix)
- 6thシングルのリミックス。アメリカのテレビドラマ「スパイ大作戦」のメインテーマのフレーズを引用し、ストリングスで奏でている[8]。
- Body Feels EXIT (Latin House Mix)
- 3rdシングルのリミックス。ラテン風のアレンジにしている[3]。
- SWEET 19 BLUES
- 後に7thシングルとしてシングルカット。
- シングル盤ではギターは松尾和博が弾いていたが、本作ではマイケル・トンプソンによって録り直された。その際に小室の指示で松尾がディレクションを行い、その際に松尾はプリセットの使い方・スピーカーの音の設定等に大きな影響を受けた[11]。
- アルバムの中で一番歌詞が仕上げるのに時間がかかった。歌詞を書く前に小室が安室に「色々聞きたい」と2人で話し込み、出来上がった。その影響もあり、安室は「この歌って、安室奈美恵のことなんだ、安室奈美恵の曲なんだって感じがすごくする」と語っている[12]。
収録曲
CD・PLAYBUTTON
- watch your step!! [0:04]
- 声のみで、タイトル通りに呟いている
- motion [0:50]
- インスト
- LET'S DO THE MOTION [4:07]
- PRIVATE [5:36]
- Interlude〜Ocean way [1:05]
- インスト
- Don't wanna cry (Eighteen's Summer Mix) [5:40]
- 5thシングルアルバムバージョン
- ダイドードリンコ「mistio」CFイメージソング
- Rainy DANCE [3:42]
- Chase the Chance (CC Mix) [4:38]
- Interlude〜Joy [1:19]
- インストで、フルバージョンが後に7thシングル「SWEET 19 BLUES」のカップリング曲として収録。
- I'LL JUMP [5:20]
- ダイドードリンコ「mistio」CMソング
- テレビ朝日系『熱血27時間 炎のチャレンジ宣言』テーマソング
- Interlude〜Scratch Voices [0:02]
- 声のみで「わかんないよ」と呟いている
- i was a fool [4:36]
- present [4:35]
- 5thシングルカップリング曲の続編別バージョン
- Interlude〜Don't wanna cry Symphonic Style [1:23]
- インスト
- You're my sunshine (Hollywood Mix) [5:42]
- 6thシングルアルバムバージョン
- ブリストル・マイヤーズ スクイブ(現・エフティ資生堂)「シーブリーズ '96」CFイメージソング
- Body Feels EXIT (Latin House Mix) [8:51]
- '77〜 [1:45]
- インスト
- SWEET 19 BLUES [5:38]
- 7thシングルとしてリカット
- 東映配給映画「That's カンニング! 史上最大の作戦?」主題歌
- ...soon nineteen [1:52]
- インスト
参加ミュージシャン
- コーラス - シーラ・E(#2,#3,#4,#8,#10,#18)、リン・マブリー(#2,#3,#4,#8,#10,#18)
- パーカッション - シーラ・E(#10,#15,#16,#18)、ラファエル・パディラ(#6,#7,#13,#16,#17,#18)
- ギター - マイケル・トンプソン(#3,#6,#8,#12,#15,#16,#18)、松尾和博(#7,#10,#13,#17)
- ベース - ニール・スチューベンハウス(#3,#6,#8,#12,#15,#16,#18)
- ストリングスアレンジ - ランディ・ウォルドマン、金原ストリングス(#17)、村山達哉(#17)
- ミキシング - キース・コーエン
- キーボード - 小室哲哉、久保こーじ
- フォトグラファー - 平間至
発売形態
形態 | 発売日 | 品番 | 備考 |
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CD | 1996年7月22日 | AVCD-11463 | |
2012年9月16日 | AVCD-38601 | 期間限定スペシャルプライス盤。 | |
PLAYBUTTON | 2012年6月27日 | AQZD-50813 | 限定生産盤。 |
脚注
注釈
- ^ 「安室奈美恵 with SUPER MONKEY'S」名義のアルバムであるが、「SUPER MONKEY'S」、「SUPER MONKEY'S 4」および「安室奈美恵」単独名義での楽曲も収録されている。
出典
- ^ a b c d Namie Amuro - Sweet 19 Blues at Discogs
Discogs. 2018年8月26日閲覧。
- ^ a b 株式会社スコラ刊「スコラ」1997年1月9日号「密着クローズアップインタビュー 安室奈美恵の挑戦は限りなく続く!!」pp.29-31より。
- ^ a b c d e 株式会社スコラ刊「スコラ」1996年8月8日号「安室奈美恵 ニューアルバム 遂に発売 『SWEET 19 BLUES』の魅力解剖 前人未踏の500万枚を目指す!?」pp.122-123より。
- ^ a b 株式会社スコラ刊「スコラ」1996年9月12日号「namie amuro 国民的大人気の秘密に迫まる 安室奈美恵熱中スペシャル モンスター・アルバム『SWEET 19 BLUES』を語る」pp.40-47「安室奈美恵 “栄光の奇跡” 作詞家 前田たかひろ」pp.48-49より。
- ^ マガジンハウス刊 『GINZA』 2017年4月号「岡村靖幸 presents 音楽のはなし with 小室哲哉」p.111より。
- ^ 『産経新聞』1996年7月19日付東京夕刊。
- ^ 安室奈美恵ディスコグラフィー
、日刊スポーツ。(インターネットアーカイブのキャッシュ)
- ^ a b c d ソニー・マガジンズ刊 『WHAT's IN?』 1996年9月号「安室奈美恵 夢と理想をつかみとった19歳のソウル&ブルース」p.63、「BRAND NEW CD 100」p.196より。
- ^ INFAS publications刊「STUDIO VOICE」1996年10月号「タイプ別レコード・ガイド160選」46Pより。
- ^ ジャスラック・データベースには、このタイトルで作品登録されている。
- ^ リットーミュージック刊『ギター・マガジン』2019年11月号「Special Interview 小室サウンドを一手に担ったスゴ腕職人 松尾和博」p.126より。
- ^ 角川書店刊「CDでーた」1996年8月5日号「安室奈美恵 新作『SWEET 19 BLUES』発表 19歳の私へ ~…soon nineteen~」pp.10-13より。
- ^ a b 小学館「女性セブン」1996年12月26日・1997年1月1日合併号「年末年始 カラオケ必勝本 この歌は誰にもうたわせない!」pp.54-55より。
外部リンク
- 作詞者:前田たかひろの「present 2」コメントページ
- 作詞者:前田たかひろの「Rainy DANCE」コメントページ
- 作詞者:前田たかひろの「LET'S DO THE MOTION」コメントページ
- 作詞者:前田たかひろの「i was a fool」コメントページ
- 作詞者:前田たかひろの「PRIVATE」コメントページ
ソース
情報の状況: 19.07.2021 03:11:56 CEST
ソース: Wikipedia (著者 [バージョンヒストリー]) テキストのライセンス: CC-BY-SA-3.0. 個々の画像やメディアの作者やライセンスは、キャプションに記載されているか、画像をクリックすると表示されます。
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